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文書作成日:2019/06/30


 今回は、就業規則改定後の対応についての相談です。




 服務規律に違反する行為があった職員に就業規則を示して注意を行ったところ、「見せてもらったことがないので、そんなルールには従えない」と言われてしまいました。数年前に就業規則の改定をした際、職員代表から意見書を提出してもらいましたが、それ以降は院長室に保管されたまま、職員が閲覧することができない状態です。今回、就業規則を適用するのは問題ないのでしょうか。




 労働基準法には、就業規則の作成や改定にあたって、職員代表からの意見聴取、及び労働基準監督署への届出が必要とされていますが、あわせて職員にその内容を周知することが必要であると定められています。周知を怠ったときには、その就業規則の有効性が否定される場合があるため、就業規則が周知できている状態を整えることが必要です。



 就業規則は、そもそも必ず記載しなければならない項目(絶対的必要記載事項)が網羅されていることが必要不可欠となりますが、記載内容だけではなく、労働基準監督署への届出など、以下の事項の実施が求められています。


  1. @就業規則を適用する事業所の職員のうち過半数を代表する者の意見を聴くこと(労働基準法第90条)
  2. A管轄する労働基準監督署への届け出を行うこと(労働基準法第89条)
  3. B作成した就業規則を職員に周知していること(労働基準法第106条)

 このうちBの周知とは、職員が見やすい場所に掲示したり、職員が閲覧できるパソコンに保存、印刷した就業規則を交付するといった方法が挙げられます。

 就業規則を作成・改定した際に@、Aまで行っても、院長や人事担当者等の限られた者のみが開閉できる書庫に保管しているなど、事実上、周知がなされていない場合があります。このとき、職員に周知していなかったことを理由に、就業規則に定めた院内のルールに従わせることができない場合があります。そのため、就業規則を周知できていない場合には、違反行為に苦慮していることを説明し、今後の行動を改めてもらうように話すとともに、今後、就業規則が院内のルールとして有効となるよう、閲覧できるようにするなどの対応を行うことが必要です。

 この周知に関しては、就業規則だけでなく時間外・休日労働に関する協定書、年次有給休暇の計画的付与に関する協定書など、職員への周知が必要とされる労使協定もあります。周知が十分にできていないと考えられる場合は、すぐに対策を行うようにしましょう。


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